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純米酒を極める



「にいがた酒の陣2010」を前にお勉強、というわけではないのですが、たまたま知って読みました。
おもしろかった!
そして、ちょっぴりショックでした。

「酒は純米、燗ならなお良し」
筆者の上原浩さんは酒造技術指導の第一人者で、純米酒の復活に尽力してきた人です(2006年没)。
この方に心酔している人も多いのです。

ここで「ん?純米酒の復活?」と不思議に思った人もいるかもしれません。
日本は戦中戦後の米不足をきっかけに醸造アルコールを酒に添加するという方法が生まれ、その方法が米が充分に手に入る時代になっても残ってしまっているのです。
酒のラベルを見ると純米酒以外の酒は、吟醸酒であれ大吟醸であれ、原材料に‘米、米こうじ、醸造アルコール’と書かれています。
私は数年前までこのことに気がついていませんでした。
ある日、父が美味い美味いと言って飲んでいる酒に‘醸造アルコール’と書かれているのを見つけた時のショックと違和感といったらなかったです。
それ以来、日本酒というものに少々の不信感がありました。

かつては醸造アルコールで三倍増しにまでしていた時代もあるのです。
今ではそこまではされていないものの(安酒はわかりませんが)香り付けという名目等で、またその方法が正しいと信じて酒を造り続けている酒造家がたくさんいると本書では書かれています。
アル添したお酒は発酵が途中で止まってしまいます。
なので、熟成された本来の味は出せないのです。

本書の内容はあらかじめ知って購入したので、読む前から、きっと新潟の酒は良くは言われないだろうなと感じていました。
なぜなら上原さんが好む酒は、新潟の酒の主流である‘淡麗辛口’とは真逆と言ってもいいようなものなのです。
事実、本書ではまったく新潟の酒は紹介されていません。ほとんど触れられてもいません。
さらに、巻末にある「蔵元交流会」のリストには新潟の蔵元はたったの一軒。
想像していたものの、これにはガッカリしました。

本書に感化されていると思われても構いません。
私は醸造アルコールのことを知ってから、新潟の酒にも疑問を感じていたのです。
‘淡麗辛口’は本当に美味しいか?というのがその疑問です。
一昨年の酒の陣で、いろんな酒を飲み比べ感じたのが「淡麗辛口、淡麗辛口というけれど、飲みやすいばかりで個性に乏しいな」というものでした。
淡麗辛口は薄い、とも感じました。
私たちは成人してお酒を飲むようになってからずっと醸造アルコールが添加された酒、そして淡麗辛口を飲み続けています。
それしか知らなければ、それが一番美味しいと思い込んでいたとしても不思議はありません。
人間は慣れた味を美味しいと感じます。
それに純米酒なんて高価で毎日飲むわけにはいきませんものね。

私はお酒を飲み始めた頃から純米酒の方が好きだと感じていました。
別段、味がわかるということではなくて、酔っ払うためにお酒を飲んでいたわけではなく、日本酒がもともと好きだったからだと思います。
だから、たまたま飲んで美味いと感じたのが純米酒だったので、好きな酒は純米酒となったわけです。
高いから美味いのではなく、高いものにはそれなりの理由があったのです。
手間ヒマはもちろんかかっているし、常に失敗のリスクも伴っているからです。
技術と長年の経験から培った勘を持つ杜氏も少なくなっています。
アル添されている酒でももちろん美味しいものはあります。
なにせ新潟は日本酒王国ですので。
でも、たくさん飲まないからこそ、たまにしか飲まないからこそ、本当に美味しいものが飲みたいと思うのは我儘ではないと思うのです。

日本酒の売上は落ちています。
上原さんは酒造家たちが純米酒に本気で取り組むことに業界の未来がかかっているとも言っています。
どうやら近年、純米酒の人気が出ているようです。
酒造家たちよりも先に消費者の方が本物志向、安全志向になって来ています。
それに気付いている酒造家もいれば、単純に売れてるからという理由で純米酒を作る酒造家もいるそうです。
海外に堂々と胸を張って輸出するためにも本物の日本酒を作っていただきたいものです。


酒の陣では純米酒をねらって試飲して来ようと思っています。
新潟にも全量純米蔵があるんですよ。
楽しみです。

コメント

Re: うすくてそっけない

> 新潟県酒造組合のHPに自ら「新潟の酒は薄くてそっけない」と書いてあります。その理由は淡麗辛口のブームにそって努力したからそうなったと。その努力とは、米の風味を活性炭で吸い取って、醸造アルコールで薄めるという技だったらしいのです。

えんかさん、初めまして。

新潟県酒造組合がそう認めているとは驚きです。
自覚してるんですねぇ。
たしかに水?と思うくらい辛くも甘くもなんともないお酒が存在します。

えんかさんが新潟の方かどうかわかりませんが、先日行ってきた「にいがた酒の陣」は新潟県内の90の蔵元が集まり500もの銘柄を試飲できるイベントだったのですが、けっこう目についたのが‘無濾過’と銘打った酒でした。
これって濾過し過ぎの反動かしら?と思いました。
それから‘初蔵出し’とか‘原酒’とか‘生’とかをやたら勧めるのが気になりました。
お勧めが純米や吟醸純米の蔵元は好感が持てました。

  • 2010/03/15(月) 21:45:15 |
  • URL |
  • さるる #-
  • [ 編集 ]

うすくてそっけない

新潟県酒造組合のHPに自ら「新潟の酒は薄くてそっけない」と書いてあります。その理由は淡麗辛口のブームにそって努力したからそうなったと。その努力とは、米の風味を活性炭で吸い取って、醸造アルコールで薄めるという技だったらしいのです。

  • 2010/03/15(月) 14:58:01 |
  • URL |
  • えんか #-
  • [ 編集 ]

☆岩本さん
この本によれば、全国的に醸造アルコールを入れた酒を造っている酒造会社がまだまだ多いというか、主だっているようですよ。
急に変えるというのは難しいみたいです。
安定して大量生産できるのがアル添なので、純米酒オンリーにするのは勇気のいる決断なのかもしれません。

おっ!ちあきなおみ聴きましたか。
ちあきなおみが現役の頃は子供だったのであまり記憶がなくてコロッケのものまねくらいしか頭に浮かばないので、今になってすごく歌唱力のある人だなと見直してます。

  • 2010/03/11(木) 16:45:15 |
  • URL |
  • さるる #-
  • [ 編集 ]

純米酒ってそういう意味だったんですね~
土佐鶴は大丈夫みたいだけど、高知の他の酒造はどうなのかしらん。今度から呑むとき気をつけてみよう。
…へべれけになる前に

そういえばちあきなおみの朝日楼、すごい格好良かったです。
仕事中に聞くと聞き入ってはかどりませんが笑

  • 2010/03/11(木) 11:34:05 |
  • URL |
  • 岩本 #-
  • [ 編集 ]

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