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マルタのやさしい刺繍



スイスの山間の小さな村。
豊かな自然に囲まれた、のどかで美しい村である。
村落の中心に教会が立っている様子が、このコミュニティーの姿を象徴している。

80歳のマルタは、夫に先立たれ生きる気力を失っていた。
女友達は心配し、何とかマルタを元気付けようとする。
この4人の女性の設定がおもしろい。
マルタの息子・ヴァルターは教会の牧師。ハンニの息子・フリッツは保守政党の党員で村での発言権が強い。
リージは未婚の母で、保守的なこの村では浮いた存在。
フリーダの身の上は語られないが、元社長夫人のお金持ちで老人ホームに一人入っているらしい。ただ、老人ホームの誰にも心を開かず孤独な様子。

マルタは独身時代は縫製の仕事をしていた。
当時の夢は‘パリのシャンゼリゼ通りに自分が仕立てたランジェリーの店を開くこと’。
結婚を機に仕事を辞めて家庭に入り、その夢もすっかり昔のものになっていた。
ひょんなことから、その夢を思い出したマルタ。
リージに背中を押され、その夢の実現に向けて動き出す。
だが、友人であるハンニとフリーダはマルタの突然の行動が理解できない。
当然、ヴァルターは猛反対。
女性たちでさえマルタを白い目で見る。
さらに、村の秩序を重んじるフリッツは様々な妨害を仕掛けてくる。

マルタは何度も挫けそうになるが、チャレンジする気持やそこから得られる喜びを諦められない。
そんなマルタの頑張りが最初は批判的だった友人たちの心も動かしていく。
ハンニとフリーダの思い切った行動とアイディアが窮地を救うのだが、その過程がコミカルに描かれる。そして彼女たちの熱意に男性たちもいつの間にか巻き込まれていく。
背筋をぴんと伸ばし、きらきら瞳を輝かせるおばあちゃんたちは、とても勇ましく、そしてかわいらしい。

この映画には様々なメッセージがある。
受け取り方は人それぞれだろう。
私には「女性たちよ、変化を恐れるな!あなたを輝かせるのはあなた自身よ!」という女性への応援歌のような映画に感じた(監督は30代の女性監督である)。
大人の女性に見てほしい、元気をもらえる良質の物語である。



先日のインドアートの女性たちのことが思い浮かんだ。
抑圧的ともいえる社会の中で、伝統的な絵画の技術を自立への手段として選んだ女性たち。
今でこそ、その芸術性が世界で認められているが、道を切り開く苦労は並大抵のものじゃなかっただろう。
日本でも古い価値観に縛られている女性は(男性も)まだまだいるけれど、宗教が絡む国ははるかに大変だと思う。
こうして好きなことができる環境に感謝しなくては。

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