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昼の少年と夜の少女


かるいお姫さま (岩波少年文庫 (133))
「昼の少年と夜の少女」、この題名に引かれて、小学生か中学生のころから気が向くと探していた本。
探していたといっても思い出したり忘れたりを繰り返し、探すと見つからずで、ようやく出会いました。
私が昔持っていた本に既刊本の紹介があって、そこでは表題作だったので、ずっとそのつもりだったけれど、今回出会ったものは「かるいお姫さま」という本に入っていたので、前に書店で探したときには見つけられなかった。
なんで長年ネットで見つけられなかったんだろう?
おまけに作者のジョージ・マクドナルドは「リリス」の作者。
うっかりしてたなぁ。

リリス (ちくま文庫)


題名からも想像できるとおり、これは夜を知らずに育った少年と昼を知らずに育った少女が出会う物語。
魔女の悪意から特殊な環境で育った二人は、魔女が隠そうとしているそれぞれの知らない世界(少年にとっての夜、少女にとっての昼)の一端に気がつき、好奇心から魔女の目を盗んでこっそり外の世界へ踏み出す。
それはそれぞれの想像を絶する世界だったのだが、若い2人が偶然出会うことで、少しずつ驚きや恐怖を乗り越え互いを(夜と昼を)理解しようとするようになる。

太陽のごとき輝きと快活さを持つ一方で力を勇気と思い込み、時には身勝手さも見せる少年に対して、少女は少年を見守る包容力を持つと同時に闇に対する恐怖に怯える少年を力強く支える強さも併せ持つ。
そして2人は魔女の支配から逃れ幸せになると思われたが、最後に少女が少年に語る言葉には何やら一筋縄ではいかない少女の独立性が感じられ、作者の意図は何なのかと考えさせられる。
「リリス」からもわかるとおり、マクドナルドは独自の思想や宗教観をもっているようで、児童文学とはいえ、ところどころに思想や風刺がちりばめられ、なかなか単純ではない。
ただ、「リリス」同様、夜の描写の表現力には感動。
幽閉されていた少女が感じる初めて出会う外界の新鮮さ、夜の美しさは絶品。
そして、出会うものすべてに愛情を感じる少女のいじらしさがいい。
この物語の主人公は明らかに少女の方である。

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